こんにちは、音楽漬け人間にょけんです。
最近のスピッツの名曲といえば、「みなと」じゃないでしょうか?
ファンの間でも評価が高く、歴代最高の曲と評する人も多いです。
ちなみに僕も、スピッツ史上ベスト3に入るくらい大好き。
今回は、そんな「みなと」の歌詞を、ファンクラブ会員の僕が解釈してみます!
Contents
「みなと」は出会いと別れが交錯する場所
「みなと」発売時のMステで、タモさんとマサムネがこんなトークをしていました。


出会いと別れが交錯するとは、どういうことでしょう。
みなとには、船が来ますね?
このとき、船から降りてくる人もいれば、船に乗る人もいます。
つまり、
- 出会い=船から降りる人と、それを迎える人
- 別れ=船に乗る人と、それを見送る人
この2つが同時に起きるわけです。
この不思議な現象が、歌の題材として面白いと感じたのでしょう。
マサムネ自身が語った言葉なので、解釈には、みなと=「出会いと別れが交錯する場所」という点を盛り込みます。
あと、震災や死とかを解釈に絡めたがる人が多いですが、全然関係ないですよ。
シンプルに良い曲です。
1番Aメロ
「港で君を待っている」

船に乗るわけじゃなく だけど僕は港にいる
知らない人だらけの隙間で立ち止まる
遠くに旅立った君に 届けたい言葉集めて
縫い合わせてできた歌ひとつ 携えて
船に乗らないけど港にいる、すなわち、「君の帰りを待っている」のでしょう。
しかも、君に届けたい言葉を歌にしています。
ここから、主人公は以前に「君」を港で見送ったが、実は伝えられなかった気持ちがたくさんあったと読み取れますね。
船には乗らないが港にいる
多くの人が交錯する中で君を待つ
君への想いを歌にしてきたよ
1番Bメロ
「君といた幼少期を思い出す」

汚れてる野良猫にも
いつしか優しくなるユニバース
黄昏にあの日二人で
眺めた謎の光思い出す
分かりやすいAメロから、急に意味不明なBメロです。
さすがマサムネ、やってくれます。
とにかく目を引くのが以下の2つですよね?
- ユニバース
- 謎の光
①ユニバース
とりあえず意味を調べました。

宇宙…
汚れてる野良猫にも優しくなる宇宙…?

???????
「汚れてる野良猫」が何を表すかを、紐解く必要がありますね。
結論を言うと、汚れてる野良猫=「自分」でしょう。
マサムネは、歌詞中でよく自分を猫に置き換えます。
ex1.ロビンソン
片隅に捨てられて呼吸をやめない猫も
どこか似ている 抱き上げて 無理やりに頬よせるよ
ex2.猫になりたい
猫になりたい 君の腕の中
ですから、汚れてる野良猫も「自分」を指すと考えられます。
ただ、なぜ「汚れていて」、かつ「野良」なのでしょう?
おそらく、君という生きる希望(飼い主?)がいなくなってしまったからだと思われます。
そんな自分にも、いつしか宇宙は優しくなる。
港で君を待っている状況を踏まえると、いつか君に会えると信じているような表現に見えます。
②謎の光
港から見える光といえば、灯台ですね。
これを「謎」と言っています。
「あの日二人で眺めた」と過去の話をしているので、おそらく灯台が何なのか分かっていない幼少期の思い出を表しているのでしょう。
つまり、主人公と君は幼なじみですね。
汚れた自分にも宇宙は優しい
だから君にもいつか会えるはずだ
黄昏時に2人で見た灯台の光を思い出す
1番サビ
「君に会うために港で毎日歌う」

君ともう一度会うために作った歌さ
今日も歌う 錆びた港で
読んだままなんですが、すごく好きな一節です。
「君と会うために作った歌」って、思いつきそうで思いつかない表現ですよね。
「君に会いたくて作った歌」とかならよくありそうですが。
マサムネの語感センスが光っています。
君ともう一度会うために作った歌さ
今日も歌う
錆びた港で
歌詞のままっていう笑
2番Aメロ
「君は本当に存在したのか」

勇気が出ない時もあり そして僕は港にいる
消えそうな綿雲の意味を考える
遠くに旅立った君の 証拠も徐々にぼやけ始めて
目を閉じてゼロから百までやり直す
よく分からないポイントは以下の通り。
- 「勇気が出ない時」はいつ?
- 「消えそうな綿雲」は何を表す?
- 「証拠がぼやける」は何を表す?
- 「ゼロから百までやり直す」は何を表す?
で、これら全てを解決できる考え方があるんですよ。
それは、「主人公の中で、君という存在が揺らいでいる」という考え。
これを前提に置くと、
- 「勇気が出ない時」→君は存在していたという確信が持てない時
- 「消えそうな綿雲」→君の存在が危ぶまれている
- 「証拠がぼやける」→月日と共に君は幻ではないかと感じる
- 「ゼロから百までやり直す」→君は存在していたと心の中で思い返してみる
ご覧の通り、意味合いが通じます。
いつまで経っても再会できないので、君という存在自体を疑いだしているんですね。
君の存在を疑うときも港にいる
月日が経つごとに君が幻に思える
目を閉じて必死に思い出を振り返る
2番Bメロ
「君が帰る気配はない」

すれ違う微笑たち
己もああなれると信じてた
朝焼けがちゃちな二人を染めてた
あくびして走り出す
珠玉のパートです。
かなり工夫が凝らされていますよ。
①微笑(ほほえみ)たち
微笑(ほほえみ)って単語を、複数形にしますか普通?
「微笑む人たち」って言いますよね?
ただ、「微笑みたち」でちゃんと「微笑む人たち」が頭に浮かんでくるんですよ。
相変わらず、言葉選びのセンスが良すぎる。
②己もああなれる
「ああなれる」が指すものは、直前のすれ違う微笑たちです。
帰ってきた君を迎えて微笑み合う2人
主人公は、こんな未来を信じていたのですね。
③朝焼け
1番Bメロを思い出してください。
黄昏にあの日2人で 眺めた謎の光思い出す
1番で「黄昏」だった部分が、「朝焼け」になっていますね。
つまり、黄昏も朝焼けも2人で過ごしていたのです。
どれだけ仲が良かったのか、伝わってきますね。
そして、今日も君が帰ってこないと分かり、「あくびして走り出す」のです。
僕と君も微笑み合えると信じてた
昔2人で見た朝焼けを思い出す
君は今日も来ないと分かってた
2番サビ
「君と僕を繋ぐ歌になった」

君ともう一度会うための大事な歌さ
今日も歌う 一人港で
1番で「会うために作った歌」だったものが、「会うための大事な歌」になっていますね。
どういう心境の変化でしょうか?
僕は、会えない月日が長くて、歌が主人公と君を繋ぐ唯一のものになったと考えます。
この歌が無くなった瞬間に、主人公と君の関係は終わってしまう。
だから、作った歌から「大事な歌」になったのではないでしょうか?
君と僕を繋ぐ唯一のものがこの歌だ
今日も歌う
錆びた港で
以降は、1番のBメロとサビを繰り返して終了です。
スピッツ「みなと」歌詞まとめ

さっくりとまとめてみます。
- 1番Aメロ「港で君を待っている」
- 1番Bメロ「君といた幼少期を思い出す」
- 1番サビ「君に会うために港で毎日歌う」
- 2番Aメロ「君は本当に存在したのか」
- 2番Bメロ「君が帰る気配はない」
- 2番サビ「君との唯一の繋がりがこの歌だ」
- 1番Bメロ「君といた幼少期を思い出す」
- 1番サビ「君に会うために港で毎日歌う」
港では、毎日のように、様々な出会いと別れがあります。
しかし、主人公はずっと1人で「君」の帰りを待っているんですね。
もう会えないと知りながら。
いやぁ、泣けます。
意味を考えながら曲を聴くと、新しい楽しみ方ができますよ!
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