スピッツ「歩き出せ、クローバー」を歌詞・メロディ・楽器の3面から分析する

スポンサーリンク

名画「フォレストガンプ」×草野マサムネが織り成す調和

 

こんにちは。スピッツファンクラブ会員のにょ犬(@nyoken_musicbox)です。

今回は、スピッツの「歩き出せ、クローバー」のレビューです。

収録アルバムは6th「ハチミツ」です。

 

歌詞

映画「フォレスト・ガンプ」に影響されて作ったそうな。

というわけで、観ました「フォレスト・ガンプ」

鑑賞後に改めて歌詞を眺めた際、「なるほど」と思った2つに触れます。

 

※以下「フォレスト・ガンプ」のネタバレをかなり含みます。

 

1つ目。

戦闘機よりも あからさまな

君の声 優しいエナジー

直前まで恋やらクローバーやら可愛らしいワードが並んでいるのに、

ここで「戦闘機」が飛び出すのは予想できないですね。

それもそのはず。明らかに映画から来てます。

と、その前に「君の声 優しいエナジー」について。

 

映画「フォレスト・ガンプ」の主人公は、

「知能指数が低い・うまく歩けない」などの軽い発達障がいを持っています。

主人公が小学生の頃、スクールバス内で同級生から「隣に座るな」や「向こうへ行け」など罵倒されます。

そんなとき、一人の女の子が「隣に座ってもいいよ」と声をかけてくれます。

そのときの字幕が「昔の記憶はあまりない。でも、この世で一番優しい声を聞いたときは覚えているなんです。

僕は「歩き出せ、クローバー」ありきで映画を観ていたので、「もう完全にこれじゃん」って感じでした。

 

さぁ次に戦闘機。

映画内では、主人公が成長し、陸軍兵士として戦争に赴く場面がございます。

激しい銃撃戦、戦闘機からの空爆などが起こります。

結果、主人公は兵役中に出来た親友を失います。

この辛い経験を超える原動力として、「君の声」を思い出しているのでは。

 

また、スピッツのインタビュー本で、マサムネさんが以下のような発言もしています。

 

  • 映画で印象に残ったシーンは戦争での銃撃戦
  • クローバーはぬくぬく育った人間の象徴
  • 恵まれた社会でもいつ戦場で生死の境目を彷徨うか分からない

 

「フォレスト・ガンプ」に影響を受けて歌詞を書き、

印象的なシーンが戦争であるならば、上記のような捉え方が自然かと思います。

 

 

 

2つ目。

こちらも戦争シーンを思わせる歌詞が。

だんだん解ってきたのさ

見えない場所で作られた波に

削りとられていく命が

混沌の色に憧れ 完全に違う形で

消えかけた獣の道を歩いていく

「見えない場所で作られた波」が命を削りとっていく、と言っています。

戦争は国同士のトップ層が決めることで、一般人は知る由もない。

それこそが「見えない場所で作られた波」であり、親友はこれによって命を削られた。

こんなことを歌っているように考えちゃいます。

 

 

 

また、主人公に優しい声をかけた女の子に関係する歌詞のような印象も持ちました。

実はこの女の子、

酒浸りの父親がいる家を出る

→シンガーになる夢を持つが上手くいかない

→ミュージシャン仲間と薬物に手を出す、

という屈折した人生送ります。

最終的には主人公と結婚するのですが、その後病死を迎えます。

「アル中の父親」「薬物を共にするミュージシャン」など

「主人公の知らないところで作られた波」が彼女の命を蝕んでいたことを示しているのでは。

 

 

 

なお、後半の

混沌の色に憧れ 完全に違う形で

消えかけた獣の道を歩いていく

は、この女の子の人生を述べているように思います。

 

 

 

 

 

メロディ

僕が提唱する「スピッツメロディの秘密」が使われています。

秘密の詳細については以下のページをご覧ください。

[nyoken url=”https://nyoken.com/spitz_melody”]

 

なんといってもCメロが最高です。

上でも述べた「だんだん分かってきたのさ」からの部分ですね。

多分スピッツのCメロの中でも1〜2位を争うくらい好き。

このCメロに僕が提唱するスピッツメロディの秘密が凝縮されているように感じます。

 

1.Cメロ内で1オクターブ分の振り幅がある。

だんだんわかってきたのさ

みえないばしょでつくられた

なみにけずりとられていくいの

こんとんのいろにあこがれ

かんぜんにちがうかたちで

きえかけたけもののみちをあるていく

 

赤字が最高音(高いラ)、青字が最低音(低いラ)です。

見てもらうと分かる通り、「高いラ」がとても多いです。

ちなみにAメロ、Bメロでも各々1オクターブの振り幅があります。

Aメロ

未知のページ 塗り替えられるストーリー

風に向かい

歩き出せ 若くて青いクローバー

裸足のままで

最高音「高いファ#」(塗り替えられるの“れ”、青いクローバーの“お”

最低音「低いファ#」(未知のページの“ち”、歩き出せの“る”

 

Bメロ

戦闘機よりも あからさまな

君の声 優しいエナジー

最高音「高いラ」(君の声の“こ”

最低音「低いラ」(優しいエナジーの“ジ”

 

 

 

2.7音を跨ぐ大ジャンプが頻発する。

「だんだんわかってきたのさ」の2小節だけでも

「レレレレ ララララ レレレド#」

「レ→ラ→レ」の7音を跨ぐ大ジャンプが2回も登場します。

レミオロメン「粉雪」の「こな〜〜ゆき」が「レ→ラ〜〜→ソ→レ」ですので、

「ゆ」を口パクで発音して「こな〜〜(ゆ)き」と歌ってみましょう。

このアップダウンを2小節ごとに繰り返します。

かなりキツイです。

 

 

 

3.Cメロがサビよりも印象的

この曲はサビが「同じメロディを4回繰り返すだけ」で、

けたたましくメロディラインが動くスピッツにしては珍しいものです。

Aメロ・Bメロで各々1オクターブ分移動するので、

サビで調和を取っているような感じでしょうか。

通常のJ-POPと真逆の構成を取っていますね。

そして、2番サビはまさかまさかのギターソロ。

サビをアレンジしたフレーズがギターソロで弾かれた上で、

強烈なCメロに入っていくわけです。

「ここでぶち上げろよ!」と言わんばかりに。

なんかRadiohead「Paranoid Android」と同じ感じを受けます。

散々溜めて溜めて溜めた後で、一気に歪んだギターをぶち込むって構成が。

 

 

 

 

 

楽器

ギターです。ギターワークが素晴らしい。

テツヤのアルペジオが最高なのは言うまでもないため、他の部分について。

 

イントロとAメロの間奏

アルペジオの裏で低音ギターが鳴っています。

このギターが歌メロ「裸足のままで〜」直後の

「ah〜ah〜ah〜」とハモるようなフレーズであるのも面白い。

 

Bメロ

少し歪んだギターが遠くの方で鳴っているのが聞こえますか?

鳴り続ける繊細なアルペジオに対し、

やや不安を煽るような音とフレーズに思われます。

これがまた違和感があって気持ちいい。

 

サビ

今までから一転、4分音符でコード弾きという潔さ。

アルペジオもキーボードに譲っちゃいます。

サビでギターが大人しくなるなんて大胆ですよね。

 

ギターソロ

音色がインドのシタールっぽくて素敵。

斬新なのが、ソロの位置を2番のサビに被せている点。

1番はAメロ→Bメロ→サビと順当なのに、

2番はまさかのAメロ→Bメロ→ギターソロ

しかも、ソロのフレーズがサビのメロディを少しなぞるようにしています。

サビの使い方が本当に面白い曲です。

 

Cメロ

お待たせしました。またCメロの話をします。

Cメロ内で歪んだギターがイヤホンの左右に動くのが分かるかと思います。

ここで思い出して欲しいのが、歌詞の解説に書いた「戦争」というワード。

左右に飛び交うギターが「銃撃戦」をイメージしているようにしか聞こえないんですよね。

さらにコーラスがかったギターもクランチ気味に歪んでボリュームアップします。

この辺のミックスダウンが秀逸です。やっぱり相当好きです。このCメロ。

 

 

 

 

 

まとめ

以上、「歩き出せ、クローバー」についてあれこれ語ってみました。

実は2017年の新木場サンセットにて生で聴いて以来、

改めてどハマりしちゃったんですよね。

そんなこんなで、あんまりメジャーじゃないけどファンの方向けに書いてみました。

そうそうそう!って思いながら見ていただいても、別の意見をぶつけてくれても嬉しいです!

それでは、また次回!

 

 

 

にょ犬

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です