こんにちは、音楽漬け人間にょけん(@nyoken_box)です。
突然ですが、変な声で歌うバンドといえば、誰を思いつきますか?
最近のトレンドが高音ボーカルっていうのもあって、いろんな意見が出て来るでしょう。
ぱっと浮かんだバンドをあげると、
- 凛として時雨
- クリープハイプ
- UNISON SQUARE GARDEN
- 踊ってばかりの国
- おいしくるメロンパン
この辺りですかね。
でも、実は昔から「変声バンド」はいっぱいいました。
そして、断言しますが、「昔の方が楽曲のクオリティが高い」です。
現代と違い、音質やミックスで差別化があまりできないので、楽曲で勝負するしかなかったんですね。
言ってみれば、雰囲気でごまかすことができなかった時代。
変な声だとしても、実力と才能のあるバンドが必然的に残っていきました。
今回は、そんな「昔の変声バンド」を3組ご紹介します。
「今の邦楽はどれも似たり寄ったりだなあ…」という尖った感性の持ち主は、ぜひ聴いてください。
変な声だけどカッコいい昔のバンド3選
①「変な声×ロック」BLANKEY JET CITY(ブランキー・ジェット・シティ)
変な声でカッコいいといえば、このバンドです。
1991年にデビューした、ロックバンドです。
ボーカルは、浅井健一。通称「ベンジー」
ちなみに、バンド自体の通称は「ブランキー」です。
まずは、僕が最初にハマった曲を聴いてみてください。
いやぁ~変な声。でも、カッコいい。
ブランキーは、ギター・ドラム・ベースが1人ずつの、いわゆる「3ピースバンド」です。
音数が少ない分、全部の楽器が目立つんですよね。もちろんボーカルも。
圧倒的な演奏力と、音に負けない鋭さを併せ持つボーカルが融合され、重厚な音楽となっています。
代表曲「丸の内サディスティック」の歌詞に、「そしたらベンジー、あたしをグレッチで殴って」という一節があります。
「グレッチ」は、ベンジーが使用するギターのメーカー。
要は、ベンジーにギターで殴ってもらいたがっているわけですね。ドMかな?
同じ「変な声」なのにカッコいいベンジーが、希望を与えてくれたのですかね?
1:52~2:00が「そしたらベンジー、あたしをグレッチで殴って」
芸人フットボールアワーの後藤さんも、公表していないけど多分ファンです。
というのも、TV番組で「芸人がマジの歌を作る」という企画があるのですが、そこで披露された後藤さんの曲が、ブランキーの影響をゴリゴリに受けていました。笑
気になる人は、「後藤 ジェッタシー」で検索ゥ!
多分、後藤さんは次の曲を参考にしています。
(曲名も「ジェットエクスタシー」と似ていますし。笑)
②「変な声×不気味な世界」たま
声どころか「全てが変なバンド」です。
世界広しと言えど、こんなバンドは一生出てこないんじゃないかなぁ。
1990年にデビューシングル「さよなら人類」がヒットして、なんと紅白にも出演します。
変な声で語りかけるように歌う不気味さが、物語性の強い歌詞にフィットしているんですよね~。
驚かないで聞いてほしいのですが、この曲、たまの中で最もポップです。
SEKAI NO OWARIから狂気だけを切り取ったようなこの曲が、最もポップなんですよ。
というわけで、もう1曲ぐらい聴いておきましょうか。
はい。呪いの歌かな?夜には聴きたくないですね。
でも、中毒性が物凄くて、時々この「たましか表現し得ない世界」に入り込みたくなるんですよ。
現れる時代がもう少し遅ければ、インターネットの波に乗って世界から評価されたでしょう。
雑誌のインタビューで、「ブルーハーツとたまには敗北感を味わった」と応えていました。
「唯一無二」という言葉に強く憧れるマサムネだからこそ、「たま」の世界観に圧倒されたのでしょうね。
③「変な声×浮遊感」FISHMANS(フィッシュマンズ)
インディーミュージックのカリスマです。
好きなバンド10組選べと言われたら、まぁ間違いなく入ってきます。
バンドの特徴は「浮遊感」なのですが、声が絶妙にマッチしているんですよね。
代表曲を聴いてみましょう。
僕がこの曲を初めて聴いたとき、「曲はすごく良いのに変な声でもったいないなぁ…」と感じました。
でも、何回も聴いているうちに考えが変わりました。
変な声じゃないと、この曲の儚げな美しさや浮遊感が出ないんです。
野太い声だと曲と全然合わないし、美声だとつまらなく聴こえてしまう。
変な声だからこそ、曲が輝きを放つんです。
では、この裏声のふにゃふにゃした変な声がピッタリの曲をもう1個。
FISHMANSは良い曲が多いのに、声だけで離れてしまう人が多い。
どうか、まずは最後まで聴いてみて、曲が持つ美しさを感じてください。
すると、その奥には「この声だからこそ良い!」という感情が待っています。
ビールやコーヒーだって、最初は不味かったじゃないですか?
でも慣れると美味しい。そういうことですよ。
飛ぶ鳥を落とす勢いで音楽業界を騒がせているceroですが、「スマイル」という曲中で、FISHMANSの歌詞を引用しています。
音楽性も通ずる部分があるため、リスペクトしているのでね。
次の曲の頭の「笑いを忘れた恋人たちには新しい明日が見えてくる」という部分を引用しています。
>>ceroについての記事も書いています。よろしければどうぞ。
昔の変な声バンドは楽曲クオリティが高く、声を武器として用いていた。
ここまで見てきてもらって分かるとおり、昔の変な声バンドは声を楽曲に活かしているんですね。
「この声じゃないとダメなんだよなあ!」と思わせる楽曲を作り上げて、独自ルートを突っ走りました。
現代においても、「凛として時雨」なんかは、声にマッチする曲を作っていると感じます。
ただ、「ありがちな曲なのに声だけが浮いている」というバンドも多いので、「もう少し曲を頑張れ!」と思う今日この頃。
それでは、最後にもう一度、「昔の変な声バンド3選」をまとめておきます。
- BLANKEY JET CITY(ブランキー・ジェット・シティ)
- たま
- FISHMANS(フィッシュマンズ)
にょけん
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