こんにちは、音楽漬け人間にょけん(@nyoken_box)です。
ゆらゆら帝国ってどのアルバムがいいの?
この問いに対する回答は、大体2つに分かれます。
- 3×3×3
- 空洞です
でも、実はこの2枚、全くもって良さが違う!
てわけで今日は、それぞれのアルバムについてレビューしていきましょう。
結論から言うと、骨太で爆音なロックが好きな人は「3×3×3」、ディープでインディーなロックが好きな人は「空洞です」を聴くといいです。
僕ですか?
同率1位(ズルい)
ゆらゆら帝国の神アルバム① 3×3×3
一口に言うと、ゆらゆら帝国のロックが凝縮されたアルバム。
「ゆらゆら帝国のロックがどんなものか」を以下にまとめました。
◆ギター&ボーカル(坂本慎太郎)
- 音が潰れてて不協和音っぽいのにノれる
- 謎に耳に残る歌メロと声
- 眉毛と顎がないのにカッコいい
◆ベース(亀川千代)
- 一切止まらず縦横無尽に動き回るベース
- 前髪ぱっつんロン毛男なのにカッコいい
◆ドラム(柴田一郎)
- 淡々とテクニカルなリズムを刻む
- センター分けロン毛男なのにカッコいい
さらに、「3×3×3」で特筆すべきは完璧な録音。
「録音レベル間違えてね?」ってくらいの爆音。
なのに、びっくりするくらい音の輪郭がクッキリしています。
最高。
「とにかく分かりやすいロックが好きだぜ!」って人は、ぜひ聴いてください。
おすすめ曲① 発光体
僕がゆら帝にハマったきっかけ。
かつ、ゆら帝を最もコンパクトに表す曲。
- ギター→8分のコードシンコペーション
- ベース→8分で全音符とも動く
- ドラム→恐ろしい速さの16ビート
全ての楽器がバラバラの動きをしつつ、全体で超カッコいい曲ができあがっている。
これぞ、ゆら帝の醍醐味。
もちろん、歌詞と歌メロも秀逸です。
「もう一度 頭絞って にじみ出てきた緑の液体がっ!」という箇所が、脳内鬼リピート。
おすすめ曲② 昆虫ロック
代表曲の1つ。
代表曲なのに、なんだこのタイトル。
ゆら帝の曲って、「泣ける」とかじゃなく、「うわ、面白え」っていう感動を与えてくれるんですよね〜。
不思議ロックの極み、ここにあり。
おすすめ曲③ ドックンドール
ミディアムテンポのロックもできます。
この曲は、隙がある楽器アレンジと、歌メロのセンスが光っています。
変な曲が多い分、ちょっと泣けるメロディが入ってると感動的に仕上がるんですよね。
歌詞も切ないですし。
彼は夢の中で踊り続けているの?
ゼンマイのおもちゃのように
彼は私に聞こえない音楽に合わせて
くるくる踊る
ゆらゆら帝国の神アルバム② 空洞です
ラストアルバムにして、最高傑作。
「3×3×3」と違い、ラウドな要素は1つもありません。
それどころか、研ぎ澄まされた静寂が鳴っています。
もはや神秘の域ですね。
21年間の活動を全て込めたこのアルバムを残して、ゆらゆら帝国は解散します。
その時のコメントもカッコいい。
アルバム「空洞です」とその後のライブツアーで、我々は、はっきりとバンドが過去最高に充実した状態、完成度にあると感じました。
しかし、完成とはまた、終わりをも意味していたようです。
解散の理由は結局、「空洞です」の先にあるものを見つけられなかったということに尽きると思います。
ゆらゆら帝国は完全に出来上がってしまったと感じました。
ゆらゆら帝国の完成を意味するアルバムのタイトルが、「空洞です」
ちょっとした小説かってくらい、カッコいいぜ。
インディーロックが好きな人には、超絶おすすめです。
おすすめ曲① おはようまだやろう
今までのゆらゆら帝国をイメージしていると、優しいトレモロギターや、しっとりした音質に驚きますね。
もともと技術力の高いバンドですが、キャリアを重ねたことで余裕が生まれ、キレや疾走感だけではない魅せ方も手に入れた。
そんな曲。
おすすめ曲② できない
ロックな頃の要素が入っている曲。
ノリは「3×3×3」のまま、楽器の音やアレンジはスカスカにした意欲作ですね。
ただ、ドラムとベースが4拍目に変なアクセント入れるし、謎のギターフレーズが永遠リピートされてるし、核はしっかりゆら帝です。
ゆら帝の3人じゃないと出さない音が出ている。
ただ、ここまでスカスカの曲を作ったら、これ以上バンド感を高めようがないですね。
解散コメントにもありましたが、バンドの完成度がマックスまで来ていることを象徴する曲でもあります。
おすすめ曲③ 空洞です
もうね、名曲。
ゆらゆら帝国の中でとかじゃなくて、日本が世界に誇っていい曲だと感じます。
全体的に音は落ち着いて、ムーディーでアダルトな雰囲気がドバドバ出ちゃってますね。
ただ、真の聴きどころは「歌詞」です。
ぼくの心をあなたは奪い去った
俺は空洞 でかい空洞
全て残らずあなたは奪い去った
俺は空洞 面白い
ラストシングルで、「俺は空洞」なんて虚しい世界を歌い上げる姿は、まさにロックそのもの。
売れ線を意識しないにもかかわらず、結成から解散まで人々を興奮させ続けた姿勢に感服。
「おはようまだやろう」という決意に始まり、「空洞です」で終わる。
アルバムとしても完璧。
ゆらゆら帝国アルバム「3×3×3」「空洞です」まとめ
最後に、改めて2つのアルバムの特徴をまとめます。
◆3×3×3
- ゆらゆら帝国を分かりやすく知れる
- 爆音ロックが好きな人向け
◆空洞です
- ゆらゆら帝国の最終形態を知れる
- インディーロックが好きな人向け
ゆらゆら帝国はちょっと昔のバンドですが、今聴いてもめちゃくちゃ新しいことをしています。
最近のバンドのマンネリ感にうんざりしてきた10代・20代のあなた、ぜひぜひ聴いてみてください。
ちなみに、同時期に活動していたミッシェルガンエレファント、ブランキージェットシティも超絶カッコいいですよ?
どちらも別記事におすすめアルバムをまとめてあるので、よければご覧あれ。
関連記事:「ミッシェルガンエレファントのおすすめアルバム5枚」
関連記事:「ブランキージェットシティのおすすめアルバム5枚」
それでは、今日はこの辺で!
にょけん
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