ceroおすすめアルバム「POLY LIFE MULTI SOUL」を全曲レビューした – にょけんのボックス

音楽
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5/16、ceroの新アルバム「POLY LIFE MULTI SOUL」がリリースされました。

前作「Obscure Ride」からポップ成分を減らして、がっつりインディーに寄せています。

3回聴いたので、感じたことをレビューしていきますね!

 

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もはや「cero」という音楽ジャンル

「ceroの音楽を一言で表すなら、cero」という次元にきました。

シティポップだなんだの枠をこえて、ceroという1つの音楽ジャンルを作り上げてしまった。

とりあえず、今作のアルバムから1曲きいてみてください。

もうね、どこから曲をつくり始めたのか謎。

メロディありきなのか、セッションから派生したのか、あるいは歌詞から書いたのか。

まったく想像がつきません。

彼らだけにしか作れないし、彼らだけにしか演奏できない。

もうどうにも止まらない。

以前はSuchmosと比較されたりしていましたが、今や2組とも独自の路線すぎて別物です。

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「POLY LIFE MULTI SOUL」全体の総評

全体的に「静か→ジワジワ盛り上がり→気づけばノリノリ」という展開の曲が多いです。

Radiohead:There Thereの音色明るいバージョンみたいな感じ。

 

楽器ごとに分けて見てみましょう。

各楽器のアレンジ

◆キーボード

  • 裏拍で目立つフレーズを多用
  • 様々な音色のシンセを利用
  • 今作の主役?

◆ドラム

  • シャッフル多用のボサノバ風
  • スネアが複雑で面白い
  • ハイハットOP→CLのキメ多い

◆ベース

  • cero史上もっとも低音が太い
  • めちゃめちゃ動き回る
  • FISHMANSやSuchmosに近い

◆ギター

  • 音はワウやフェイザーでファンキー
  • フレーズはジャズ風でオシャレ
  • 聴いていて気持ちいい音

◆コーラス

  • 女性コーラスの出番が激増
  • ハモりに加えて掛け合いもある
  • ブラックミュージック要素強め

 

「POLY LIFE MULTI SOUL」全曲レビュー!

では、ここから1曲ずつレビューしていきます!

 

1. Modern Steps

2分弱の短い曲。

アルバムの序章ですね。

1:17から入る、深いリバーブのかかったクランチギターが面白い味わいを出しています。

今作でのギターは、味付けで使われるイメージですね。

 

2. 魚の骨 鳥の羽根

冒頭でも紹介しましたね。

このアルバムを象徴する曲。

練り歩くベースラインと裏拍重視のドラム&キーボードでグルーヴ全開。

3rd「Obscure Ride」のSummer Soulが好きな人は、間違いなくハマる曲ですね。

 

3. ベッテン・フォールズ

イントロがスネア4つ打ちで、「え、これcero?」と思います。

でも、キーボード・ベース・ギターが同時に入った瞬間、「あ、これceroだ」と一発で分かる。

展開がめちゃくちゃ過ぎて変態です。

 

4. 薄闇の花

男女混声のコーラスが随所に登場し、今までのceroに無かったゴスペル感があります。

また、「このテンポで〜」からのメロディは、ceroには珍しい前ノリですね。

前ノリでもグルーヴがハッキリしているのはさすが。

 

5. 遡行

イヤホンの左でずっと鳴る、ボサノバ風アコギが気持ちいい曲。

このアコギのフレーズに被せるように、右側でキーボードやエレキギターが入る瞬間があります。

音の左右への振り方が非常にバランス良い。

 

6. 夜になると鮭は

アルバム第二章の始まり的な、短めの曲。

日本語ボソボソしゃべる裏で、ドラムがとんでもないノリを生み出しています。

ラップじゃなく、話しているだけで身体が動いてしまうのは異常。

 

7. Buzzle Bee Ride

パーカッションや四重のコーラスがあるにも関わらず、一つひとつの音がハッキリ聴こえる。

ミックスを手がけた人に拍手を送りたいです。

特に、ベースの歪みまくって潰れた音がカッコいい。

 

8. Double Exposure

cero にしては珍しく、リフがシンプルですね。

アナログシンセの古い音と控え目な打ち込みビートが、YMOを思わせる。

メロディがアルバム内で1番キャッチーで、大瀧詠一さん的な印象を受けました。

 

9. レテの子

イントロが完全にドンキーコングです。大好物。

パーカッションやフロアタムが大活躍していて、民族音楽的なニュアンスが強いですね。

アレンジやメロディラインは、2ndの「マイ・ロスト・シティー」と似ています。

 

10. Waters

淡々と複雑なリズムを刻むドラム、縦横無尽に動くベース、メロディアスなフレーズを添えるキーボードのかけ算がエグい。

3:00からの展開におけるワクワク感は、2ndの「Contemporary Tokyo Cruise」と似ています。

どうでもいいけど、1:00から流れるコーラスが「ドンキーとディディーが交代する音」にしか聞こえません。

 

11. TWINKLE

しっとりしているのに、歌メロはソウルやR&Bです。

変な組み合わせなので、不思議な印象。

例えるなら、3rd「夜去」の楽器隊に、桑田佳祐さんの節回しを乗せた感じ。

 

12. Poly Life Multi Soul

アルバムの集大成。

アップビートで8分30秒あるのに、なぜか聴けてしまう。

5:36からの展開はさすがですね。

6:25でバスドラムが急に4つ打ちになるところとか。

「そう来たか!」と思わせる要素が多く面白いです。

 

「POLY LIFE MULTI SOUL」は全部で3形態。おすすめはDVD付の初回限定盤A

アルバム形態は以下の3つです。

おすすめはDVD付きの初回限定盤A

ceroはライブがカッコいいのに、動画がほとんどありません。

てわけで、ライブ映像が見られる初回限定盤Aがベストでしょう。

ちなみに、ガンガン人気が上がっているので、後から高く売れるかもしれません。

3rd「Obscure Ride」の初回盤は、メルカリにて定価以上で売れました。

POLY LIFE MULTI SOULのアルバム形態

初回限定盤A(おすすめ!)

  • DVD付き
  • プライム会員だと通常版より安い!(¥2,762)

【DVD収録曲】

  1. (I found it) Back Beard
  2. Yellow Magus (Obscure)
  3. Roji
  4. ロープウェー
  5. わたしのすがた
  6. FALLIN’
  7. Orphans
  8. Summer Soul
  9. Wayang Park Banquet
  10. Elephant Ghost
  11. 我が名はスカラベ
  12. Narcolepsy Driver
  13. 街の報せ
  14. Waters
  15. 魚の骨 鳥の羽根

 

初回限定盤B(バンドマンにおすすめ!)

  • インスト(楽器だけの音源)付き
  • ceroのアンサンブルを勉強したいバンドマンは必聴
  • 値段は1番高い(¥3,400)

 

通常盤

  • 普通のCD(¥2,900)

今後の邦楽界を支えるクリエイター集団なので、音楽好きなら買いはマストでしょう。

下の記事では、「ceroのライブの素晴らしさ」について書いています。

関連記事:ceroの良さが分からないやつ、1度ライブに行け

また、ストリーミングやアナログレコードの良さについても紹介しています。

ceroはあまりストリーミング配信されていませんが、アナログ盤の音は最高に良いです。

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関連記事:音楽好きこそレコードを聞くべき理由

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よろしければ、ご覧ください!

にょけん

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