こんにちは、スピッツファンクラブ会員にょけんです。


こんな人、いませんか?
スピッツのメロディラインって、カンタンそうに聞こえて、実はめっっっっっっっちゃ複雑です。
Contents
スピッツ風のメロディを作るための、3つのポイントとは?

チェリーとロビンソンを用いて、カンタンそうで実はムズカシイ、スピッツの曲に潜む3つのヒミツを探ってみました。
スピッツみたいな曲を作りたい方は、ぜひ参考にしてください!
①Aメロ・Bメロでも音域を広く使う
Aメロ・Bメロはサビの盛り上げ役じゃない!
邦楽は「Aメロ・Bメロ・サビ」のようにブロックが分かれていますが、基本的にどの曲も以下の構成です。
- Aメロ・Bメロ→「低音域〜中音域」
- サビ→「高音域」
分かりやすく盛り上がれる「高音域」をサビに配置して、サビを際立たせるために、Aメロ・Bメロは低めの音域で歌うんですね。
ただ、スピッツはAメロ・Bメロでも音域を広く使います。
一般的な邦楽は、1曲を通した音域が「1.5オクターブ」であるのに対し、スピッツはAメロ・Bメロなどの1ブロック内で、「1オクターブ」使っちゃう。
1オクターブ=「ドレミファソラシド」のこと。
例えば、曲中で最低音が「低いド」、最高音が「高いド」であれば、その曲の音域は「1オクターブ」だよ!
本当に1ブロックだけで1オクターブも使うのか、チェリーで見てみましょう。
※最低音が青字、最高音が赤字
◆1〜2小節
「君を忘れない」
→「ドドドドレミファレ」
◆3〜4小節
「曲がりくねった道を行く」
→「ソソラララミラシドレミ」
◆5〜6小節
「産まれたての太陽と」
→ 「ミミファファファファファミレドミ」
◆7〜8小節
「夢を渡る黄色い砂」
→「ミソファファファファファミレドレ」
どうでしょう?
Aメロの8小節で、「低いソ」から「高いソ」まで「1オクターブ」の音域を使っています!
では、ロビンソンは?
◆1〜2小節
「新しい季節は」
→「ド# ド# シ ド# ミ ファ# シ ラ シ」
◆3〜4小節
「なぜか切ない日々で」
→「シ シ ラ シ ミ ド# シ シ ラ# シ」
◆5〜6小節
「河原の道を自転車で」
→「ファ# ソ# ソ ソ ソ ラ ド# ソ ソ ソ ラ ド#
◆7〜8小節
「走る君を追いかけた」
→「ソ ソ ソ ラ ド# ド# ド# レ ド# ラ ラ」
ロビンソンもチェリー同様、Aメロ8小節の間に「1オクターブ」の音域を使っている!
繰り返しになりますが、一般的な楽曲は、1曲を通して「1.5オクターブ」ですよ?
いかにスピッツの曲がメロディアスに作られているか実感できますね。
②7音以上を一気にまたぐフレーズを入れる
スピッツは、音域を広く使う上、かなりの高低差を自然に曲に取り入れています。
例えば、ロビンソン
①Aメロ
「あたらしいきせつは」の「きせ」
→「ファ#→シ」7音下がる。
②サビ
「だーれもさわーれない」の「だーれ」
→「ファ#→ラ」8音下がる。
歌って、「低音⇄高音」を一気に移動すると印象的になるんですよ。
レミオロメンの「粉雪」とか、わかりやすい。
サビ「こなあああ」のインパクトが強いのは、「レ→ラ」と7音を一気に上がっているからなんですね?
で、マサムネがあまりにサラッと歌うので分かりにくいですが、スピッツも急激な高低差を使うことが多いです。
ただ、この「急激な高低差」は、歌うのが難しいので、使いすぎは要注意!
例えば、「ロビンソン」サビの「だーれ」は、一気に8音下がるのでしたね?
これを、「カエルの歌」で表してみましょう。
かーえーるーのーうーたーがーきーこーえーてーくーるーよー
最高音「て」から最低音「か」に一気に下がる。
実際に、「きーこーえーてーかー」と歌ってみてください。
歌いにくい!
スピッツみたいな曲を作るなら、歌も上手くなる必要がありますね〜。
また、急激な高低差を頻発するとクドいので多用は禁物。
③シンプルかつ強烈なCメロを用意する
スピッツを語る上で欠かせないのがCメロ。
明確な定義はないけど、ここでは「2番サビやギターソロ直後に1度だけ出てくるメロディライン」とします。(少なくともスピッツにはこのパターンが多い。)
チェリーでいうと以下の部分。
どんなに歩いても辿り着けない
心の雪で濡れた頬
悪魔のフリして切り裂いた歌を
春の風に舞う花びらに変えて
チェリーにおいて、ここってかなり印象的じゃないですか?
面白いのが、Cメロが「曲を整える役割」になっている点。
ダイナミックに動くAメロやサビに対し、Cメロはシンプルなメロディラインであることが多いです。
チェリーにおいても、Cメロは「低音→高音」と分かりやすい展開。
「どんなに歩いても辿り着けない」
→低音を連続させる
「心の雪で濡れた頬」
→徐々に音程を上げていく
「悪魔のフリして切り裂いた歌を」
→再び低音を連続させる
「春の風に舞う花びらに」
→再び徐々に音程を上げていく
「変えて〜〜〜Fu〜〜〜」
→さらに突きあがる
非常にシンプルなんですが、他ブロックのメロディが複雑なので、際立つんですよ。
言ってみれば、引き算の美学です。
トロとウニだけで飽きそうなところに、颯爽と登場するエンガワ。
胃もたれ防止。
しかも、淡白なようで、噛みしめると深い味わいが出る。
Cメロは=エンガワ
エンガワのおかげで、再びウニ(サビ)を食べたときの感動が膨れ上がります!
スピッツ風のメロディ作曲法、3ポイントまとめ!
スピッツみたいな曲が作りたいなら、メロディラインは以下3点を意識しましょう。
- Aメロ・Bメロでも音域を広く使う
- 7音以上を一気にまたぐフレーズを入れる
- シンプルかつ強烈なCメロを用意する
ぜひ、参考にしてください!
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