スピッツ「チェリー」の歌詞の意味は「初恋の失恋と出発が入り混じる青春」

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こんにちは、音楽漬け人間にょけん(@nyoken_box)です。

今回は、スピッツの代表曲「チェリー」の歌詞を紐解きます。

「チェリー」

 

収録アルバムは7th「インディゴ地平線」

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Contents

スピッツ「チェリー」の歌詞の意味を、スピッツ関連書籍2冊を参考にして解釈する。

例によって、歌詞の意味はマサムネのインタビューを基に解釈を考えます。

使う資料は以下の2つ。

「スピッツ」

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1stアルバム「スピッツ」〜8thアルバム「フェイクファー」発売まで、スピッツのインタビューを集約した1冊。

各アルバムの制作秘話や、メンバー1人ひとりの2万字インタビューなど、ファンならよだれものです。

マサムネのインタビューが多く、作詞作曲のコダワリなどにも言及されていて、読み応えがあります。

 

「旅の途中」

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こちらは「スピッツ」というバンドについて知るための本。

結成20周年を記念して発売された書籍で、メンバーが20年間を振り返っています。

「え…このアルバム発売時、こんなにボロボロの心境だったのか…」なんてこともリアルに語られています。

 

どちらもスピッツファンには必需品です。レビュー内容を見ても分かる通り、満足度が高い2冊です。

これら2冊の内容を踏まえて、歌詞を解釈していきます。

 

スピッツ「チェリー」の歌詞解釈をするための前提

「チェリー」がマサムネにとってどんな曲か、インタビュー内にヒントがありました。

  1. 自転車に乗っているときに全体のイメージが浮かんだ
  2. テーマは初恋
  3. 「出発」の意味もこめられている

 

①自転車に乗っているときに全体のイメージが浮かんだ

Q.この曲はどんなシチュエーションから生まれたんですか?

A.自転車に乗ってるときにメロディーが浮かんだ。自転車に乗ること自体が久しぶりだったから、学生の頃とかを思い出して青い感じになったのかも。

自転車に乗っているだけでメロディが浮かぶとは。。。

生粋のメロディメーカーですね。

 

②テーマは初恋

Q.初恋っぽいほのかな恋愛感情が反映されている??

A.うん。28歳が初恋を振り返りつつ書いたという。笑

アラサー男子が初恋を思い出して歌詞にしたということ。

普通だったら気持ち悪いですが、マサムネフィルターを通すと甘酸っぱくなってしまう。

 

③「出発」の意味もこめられている

チェリーって言葉はポップな響きだけど、歌の内容はもう少し重い?

うん。チェリーって意味的にはヴァージンとかもあるじゃないですか?

他にも桜の花が咲くのは春だったり、何かから抜け出す、出発みたいなイメージも含めてチェリーってタイトルにした。

「初恋」というメインテーマに加え、裏テーマとして「出発」も含まれています。

総じて、春を連想させる「チェリー」というタイトルをつけたんですね。

 

最後に以下のインタビューもご参考に。

チェリーは結構慌ただしく作ったんで、余計、深層心理から無意識に出たものが多いかもしれない。

2〜3年経って改めて聞いたら「あ、これはあの時のあの感じだ」って分かるのかも。笑

これは…

マサムネ自身も歌詞の意味は正確に理解できていないようですね。笑

感覚で作ってしまった曲のようです。

となると、解釈は相当ハードルが高そうだ…。

 

1番:Aメロ1「失恋したけど前も向けている」

君を忘れない 曲がりくねった道を行く

産まれたての太陽と 夢を渡る黄色い砂

出だしから「失恋」「別れ」を匂わせます。

テーマは「初恋」だったので、儚くも散ったという感じでしょうか。

1行目はいいとして、問題は2行目。

  1. 産まれたての太陽
  2. 夢を渡る黄色い砂

 

オシャレだけど全然わからん!

冷静に考えてみましょう。

まず、”産まれたての太陽”

 

太陽が産まれる??

宇宙の神秘??

ビッグバン到来??

 

いえ、多分そんな壮大な話じゃありません。僕は単純に「朝日」と考えます。

曲がりくねった道を歩いているときに朝日が昇ってきたという場面でしょうか。

 

続いて、”夢を渡る黄色い砂”

黄色い砂は字の通り「黄砂」でしょう。発生する季節も「春」ですし。

 

 

黄沙とは?

中国大陸にある砂漠の砂が、偏西風で日本に運ばれてくる現象。

 

朝日に照らされた黄砂を見て、「夢みたいな距離を渡ってきたんだなぁ」と感じたのでしょう。

さすがロマンチスト日本代表。

 

ただ、失恋直後になぜ朝日と黄砂に想いを馳せているのでしょう?

これは、チェリーのもう1つのポイント、「出発」が絡んで来ます。

失恋したものの、朝日と黄砂を見ることで少し前向きになっているのではないでしょうか?

 

1番:Aメロ1まとめ

君を忘れない 曲がりくねった道を行く

朝日が昇り、彼方から来た黄砂が照らされている

 

1番:Aメロ2「幸せな日々には戻れないけど、未来は明るいはずだ」

二度と戻れない くすぐり合って転げた日

きっと 想像した以上に 騒がしい未来が僕を待ってる

これは読んだままですね。

1行目は、くすぐり合って転げた無邪気な日々が、フラッシュバックしている様子でしょう。

2行目の「きっと〜」も先ほどと同様、「出発」の要素かと考えられます。

もう初恋は終わったけど、きっと未来は様々なことが待ってるぞと。

だから、「前に進みましょう」というメッセージが裏に潜んでいるのでは。

 

1番:Aメロ2まとめ

二度と戻れない くすぐり合って転げた日

きっと 想像した以上に騒がしい未来が僕を待ってる

だから、進みだそう

 

1番:サビ「”愛してる”という言葉が僕を強くした気がして、もう味わえない他愛もない幸せを胸にしまった」

“愛してる”の響きだけで 強くなれる気がしたよ

ささやかな喜びを つぶれるほど抱きしめて

超有名サビ。

かなり遠回しな表現ですよね。

パンピーが同じ歌詞を書こうとすると、「君の”愛してる”が僕を強くしたよ」になります。

マサムネは違います。

まず、主語を切り落とします。

“愛してる”が男女どちらのセリフとも捉えられるようにするんです。

こうすることで、物語の幅が広がる。天才的な発想ですよね。

しかも、これだけに留まりません。

「響きだけで」と「気がした」という控えめさを混ぜ込むことで、胡散臭さが無くなるんです。

冷静に考えて、”愛してる”という言葉で強くなれるはずはありません。

しかし、この言葉の「響き」が”好き”などに比べて特別な意味を持っているため、何となく強くなれた「気がした」わけです。

 

どんだけ奥手な表現やねん。

でも、この「響きだけで」と「気がした」が聴き手の共感を呼ぶんですよね〜。

そして、”ささやかな喜び”=「君といるときに感じた他愛もない幸せ」を、とても大事そうに”つぶれるほど抱きしめる”わけです。

この部分は、歌詞冒頭の”君を忘れない”にかかってきますね。

 

1番:サビまとめ

“愛してる”という言葉の響きだけで強くなれる気がしたよ

他愛もない幸せをつぶれるほど大事に抱きしめて

 

2番:Aメロ1「下心を隠して書いたいつかの手紙は捨てて欲しかった」

こぼれそうな思い 汚れた手で書き上げた

あの手紙はすぐにでも捨てて欲しいと言ったのに

「あの手紙」とあるので、”こぼれそうな思いを汚れた手で書き上げた”のは、過去の話。

初恋のどうしようもない気持ちを手紙に込めたわけです。

が、なぜ手が汚れているのでしょう?

答えは簡単。

マサムネのことだから、性的なことです。

下心があるのを隠して綺麗事だけを手紙にしたのでしょう。

この下心を隠したという点が、手が汚れている理由です。

 

2番:Aメロ1まとめ

下心を隠して書いた初恋の手紙は

あの時すぐに捨ててほしいと言ったのに

 

2番:Aメロ2「顔を洗って朝帰りの眠さを飛ばすと、あっという間に時間は過ぎていく」

少しだけ眠い 冷たい水でこじあけて

今 せかされるように 飛ばされるように 通り過ぎてく

冷たい水で顔を洗って眠さを飛ばしてる

つまり、時間は朝でしょう。

1番に”生まれたての太陽”=「朝日」とあるので、内容的にも合致しますね。

失恋後にフラフラ歩いて、朝帰りして来たイメージです。

後半は、”せかされる”、”飛ばされる”とあるので、「あっという間に時が過ぎること」の比喩でしょう。

 

2番:Aメロ2まとめ

冷たい水で顔を洗って眠さを飛ばす

時間はどんどん過ぎ去っていく

 

2番:サビ「”愛してる”という言葉が僕を強くした気がして、君と偶然また出会えたらなと考える」

“愛してる”の響きだけで 強くなれる気がしたよ

いつかまた この場所で 君とめぐり会いたい

前半は1番と同じ。

“愛してる”の「響きだけで」強くなれる「気がした」んですね。

おさらいすると、実際に強くなれたわけではないですが、気分的には強くなれたということ。

そして後半。

“この場所”っていうのは、聴き手の想像に任せる要素です。

各々の恋に合わせて、想像する場所は違うでしょう。

注目は、“めぐり会いたい”

約束して会うのではなく、「偶然に会いたい」と述べています。

初恋は散ったので、もう待ち合わせるなんてことはできない。だけど、いつか偶然で良いからまた会いたいと。

どんだけ奥手やねん。(2回目)

 

2番:サビまとめ

“愛してる”という言葉の響きだけで強くなれる気がしたよ

いつかこの場所で偶然に君と出会いたい

 

3番:Bメロ「忘れたくても忘れられない初恋にけじめをつける」

どんなに歩いても たどりつけない 心の雪でぬれた頬

悪魔のふりして 切り裂いた歌を 春の風に舞う花びらに変えて

出ました。神パート。

 

この部分が「チェリー」というタイトルを決定づけています。

具体的に見ていきましょう。

ポイントは2つの比喩。

  1. “心の雪”=涙
  2. “歌”=2番Aメロに出て来た手紙

 

①”心の雪”=涙

涙を”心の雪”って表現するのヤバくないですか?

ただでさえヤバイのに、さらにヤバいことに「チェリー」=「春」と密接に結びついています。

どういうことか。

春は「雪解け」の季節でもあります。

つまり、心の中に溜まっていた雪が春になって溶け出し、涙となって頬を流れたわけですよ。

たった1行でここまで歌詞を膨らませられるのは、マサムネだけです。

 

②”歌”=2番Aメロに出て来た手紙

もっと具体的に言うと、「汚れた手で書き上げた手紙」のとろ。

あふれる思いを綴ったものなので、歌(ポエム)のようだったのです。

これを”悪魔のフリして切り裂く”

もう終わったと割り切って、きっぱり終わらせるわけですね。でも、「フリ」なので本当は終わりにしたくない。

そんな気持ちを抱えながら、引き裂かれた手紙は桜の花びらに変わるわけです。

桜が散る様子は別れと始まりの象徴でもあるので、うまく歌の趣旨とマッチします。

 

3番:Bメロまとめ

どんなに忘れたくても忘れられず涙が出てくる

もう終わったと心に言い聞かせて、初恋を桜の花びらに変えてけじめをつけた

 

3番:Aメロ「初恋は終わったけど、未来は開けている」

君を忘れない 曲がりくねった道を行く

きっと 想像した以上に 騒がしい未来が僕を待ってる

1番のAメロと同じですね。

ただ、Cメロで初恋を終わらせた後なので、「出発」の意味がより強く出ていると考えられます。

 

3番:Aメロまとめ

 

君を忘れない 曲がりくねった道を行く

きっと 想像した以上に 騒がしい未来が僕を待ってる

 

3番:サビ「”愛してる”という言葉が僕を強くした気がして、どんな風にも生きてゆける気がした」

“愛してる”の響きだけで 強くなれる気がしたよ

ささやかな喜びを つぶれるほど抱きしめて

ズルしても真面目にも生きてゆける気がしたよ

いつかまた この場所で 君とめぐり会いたい

増えた歌詞は一部。

“ズルしても真面目にも生きてゆける気がしたよ”です。

“愛してる”の「響きだけで」強くなれた「気がした」ため、どのような生き方もできる「気がした」んですね。

つまり、初恋が終わったことで少し強くなれた気がして、前に踏み出す気持ちが出てきたわけです。

ただ、ここでもあくまで「気がした」に留まるあたりがマサムネらしい。笑

そんな風にして前に歩き出せた僕が、「いつか偶然に君と出会えたらなあ」と考えているところで歌は終わります。

もう恋人同士に戻ることはないけど、一回り強くなれた気がした僕と出会って欲しい、というとこですね。ややこしい。笑

 

3番:サビまとめ

“愛してる”という言葉の響きだけで強くなれる気がしたよ

他愛もない幸せをつぶれるほど大事に抱きしめて

どんな風にだって生きていける気がしたよ

いつかこの場所で偶然に君と出会いたい

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

1曲に対し相当な文字数になりましたが、情熱をかけて書いたので共感していただけると嬉しいです。

ちなみに、僕はやっぱりBメロの歌詞が大好きですね~。

他にもスピッツの歌詞を考察しているので、よろしければ以下も是非に。

 

にょけん

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